Project なぜ職人さんは減る一方なのか。華硝的考察。

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伝統工芸のミライ

ここでは伝統工芸のミライについていろいろと華硝なりに考え取り組んだことをお伝えしていきます。(現在、更新していません。)

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なぜ職人さんは減る一方なのか。華硝的考察。

2016年9月11日

閑話休題。

商品開発の前に

 

職人減少傾向について。

 

伝統工芸の成り手がいないという話はずっとあります。

 

うちの祖父の代には40社くらい江戸切子関連の工房があったようですが

今はきちんと会社として運営できているのは

 

10社くらい。

それも9割が従事者1人から3人。

 

どれだけ小さい事業分野か。

 

そのため

救済措置の一つとして

 

江戸切子の定義を幅広くして

今まで

 

平物といわれてきた

江戸紋様カットなしの

カットしたガラスの技も

 

江戸切子です。

 

と変え

分野的にたくさんいます!

と成り立たせています。

そちらは業務用が多いので仕事している人が多い。

 

人数増やすのはいいけれども

 

じゃあ江戸切子とは何なんだろう?

と疑問を持ちつつ

 

今回は職人さんがいなくなることの考察を。

 

理由としては

 

需要がない。

作品の必要性がない。

 

まず第一としてあります。

 

池井戸潤氏の小説「陸王」にその姿は見えます。

老舗の足袋会社。

需要がない。

衰退の一方。

職人高齢化。

 

「陸王」の場合には

そこからランニングシューズへの転換を行い事業を新たに起していくのですが

 

現状維持のままだったら

やはり衰退してしまう

現状を見ることができます。

 

事業衰退

従事者減少

 

当たり前です

どの分野でも同じで

伝統工芸の場合には

 

文化性が高いイメージがあるせいか

 

絶やしてはならない

という世間体というか

暗黙知があり

 

面と向かって

ダメなんだからなくていい

とはいえません。

 

日本文化を汚しているような気持ちになり

 

補助金が投入され

 

なんとなく存続してしまって

儲からないから

従事者が増えない。

 

それが現状です。

 

ここで出てきた

キーワード

儲からない

これこそが

職人減少の一番の理由です

 

ヤマザキマリさんの

「偏愛ルネサンス美術論」に

 

ルネサンス期の

絵画工房の在り方が書いてあるのですが

親が子供を絵の工房に積極的にいれたらしいです。
(口減らしもあるようですが)

結局

絵画工房はパトロンからの依頼で儲かっていたということで

 

たくさんの従事者がいるから
競争もあり

いいものが生み出された

 

のではないかと。

 

従事者が多ければ多いほど

物のレベルは上がります。

 

漫画が良い例です。

クールジャパンとして日本文化をして牽引する漫画は

 

経済と文化が繋がっているから

従事者が増え

たくさんの面白い作品が生まれ

海外でも楽しませる作品ができます。

 

売れている漫画家の存在も大きいです。

憧れ

がなければ

その分野は伸びません。

 

仕事なくて儲からないんですよ

なんてしょぼくれたことを言うところには誰もそこに行きたいとは思いません。

 

誰だってキラキラしているものにひかれるのです。

 

1人コツコツ

職人としてまっとうしたい

という場合には上記は当てはまりませんが

 

良い作品をつくるビジネスマン意識を持った職人さんが増えると

もっともっと素晴らしい作品が生まれて

日本文化ビジネスとしての

活性化の可能性があるのにと

私は考えています

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こうした新作も競争があるから生まれます

 

過去記事のご案内

江戸切子の店 華硝では、若いスタッフを中心に工房の様子や江戸切子についての情報発信をしています。過去のお知らせをご覧になりたい方は、 こちらの「伝統工芸のミライ」の記事一覧からご覧いただけます。

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