イケてる職人と江戸切子
2018年4月12日
AIという言葉をよく聞くようになってから私のビジネスのテーマの中のひとつに
AIと手仕事
があります。
AI化が進めば、職人の技はいらないかも。
だって、3Dプリンターで同じものがつくれるんでしょ。
と言われがちなんですが
それって
全然、逆ですから
と言いたい。
以前にも書きましたが
デザイナーまかせのプロダクト化した工芸品の場合には
3Dプリンターさんがその代わりをしてくれますよ。きっと。
同じデザイン、同じレベルの技であれば、彼らの得意技ですから。
でも、
1点物であったり、すごいもんを生み出す発想力のある技術を持つ職人の技は
より価値が深まると思ってます。
今、ちょうど
堀江氏と落合氏の「十年後の仕事図鑑」を読んでいるのですが
堀江氏が「イケてる職人はこの先もイケてる」と書いていて
「イケてる職人たちは、自分たちの技術や能力をいかに機械で再現できるかを考え、実践している」
と述べています。
この考え、華硝では以前から用いていて
うちの機械は実はオリジナルの機械で
他社の機械よりも、削る精度が高く、磨きの場合にはより透明度が高くできるようにつくられています。
その理由は
「人を育てるより機械の改良のほうが早いから」
「すごいセンスの技ができる職人なんて数少なくて
同じものを何個も作る技なら、機械に任せる部分が必要だから」
とは2代目の考え方です。
つまり、
センスのある技は人が必要だけど
同じものを効率よくつくる技なら機械にも頼るべき
ということになります。
この機械をつくる技が、今度は、その人にしかできないセンスが必要で、
結局、
AIとの共存
をできることが
イケてる職人技になるのだと思います。
代替不可能な存在。
伝統工芸の世界でもこれからのキーワードだなと実感してます。
職人=すごいじゃないですね。
イケてる職人だけがすごいんですね。(工芸だけじゃなくどの分野でもですね)
